住宅に長年住んでいるとメンテナンスの悩みが出てきます。住宅に起こるアクシデントは様々ありますが、主な心配ごとになるのは「雨による劣化・雨漏り」です。
住宅の劣化が早まる主な原因は雨水の侵入なので、これを可能な限り防ぐことができれば、住宅を長持ちさせることができます。
そして、雨水の侵入を防ぐために有効な対策が、雨が当たる外壁や屋上、ベランダの床などに施工する「防水塗装」です
本記事ではこの防水塗装がどのようなものなのか解説します。住宅の劣化が気になる方や防水対策を考えている方は是非チェックしてください。
目次
「防水塗装」は防水機能の高い塗料を用いた防水工事・塗装工事のこと
「防水塗装」とは一般的に防水機能の高い塗料を用いた塗装のことを指します。実は正式名称ではないのですが、防水機能を高めるための塗装を行う工事を一括りにして使われるようになったようです。
防水塗装には、屋上やベランダの床などで施工される床用の塗装と外壁で施工される壁用の塗装があります。
いずれも浸水を強く防ぎたい箇所に行う工事であることには変わりませんが、実際には屋上やベランダでの施工と外壁での施工では使用する塗料も方法も異なりますので混同しないように注意しましょう。
屋上やベランダの床の防水塗装
屋上やベランダは外にあり雨風に長く晒される上に平らで雨水が溜まりやすいため、住宅の中でも特に高い防水性能が必要です。
そのため、屋上やベランダなどの施工は住宅の防水対策の要といえるでしょう。これらは「防水工事」として建物には基本的に行われる工事となります。
屋上やベランダの床などの場合はまず「防水材」と呼ばれる塗料で「防水層」を形成し、その上に防水層を摩擦や紫外線から守るための「トップコート」という塗料を塗るという2段階の塗装を行います。
勘違いが多いのですが、実はトップコートには防水機能がありません。防水機能があるのは防水層で、この防水層を保護するための塗料がトップコートなのです。
防水層の劣化を防ぐために定期的にトップコートを塗り替えていくのが防水塗装の基本になりますが、劣化状況により防水層からの塗り替えが必要になることもあります。
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外壁の防水塗装
外壁の防水塗装は、主に「弾性塗料」を用いた外壁塗装工事のことを指します。弾性塗料の特徴は一般的な塗料よりも塗膜に伸縮性がある点です。
外壁は屋上やベランダと違い雨が流れ落ちてしまうため、基本的に雨は浸水の直接的な原因にはなりません。原因となるのは主にヒビ割れからの浸水です。
伸縮性がない一般的な塗料の場合はヒビ割れた際に塗膜も破れてしまいますが、伸縮性のある弾性塗料であれば塗膜がゴムのように伸びてヒビ割れ箇所をカバーできるため外壁のヒビ割れからの浸水を食い止めることができるわけですね。
防水塗装のメリット・デメリット
防水塗装のメリットは言わずもがな「住宅内部への雨水の侵入を防ぐ」ことにあります。シンプルですが、大事な住宅を長持ちさせるためには最も重要な事項なのです。
住宅が劣化する一番の原因は水の侵入です。水が侵入すれば内部の柱や梁など構造材がだんだんと腐っていき、住宅の寿命を大きく奪ってしまいます。
そして、その水の侵入経路が劣化によるヒビ割れや塗装の剥がれなのです。だからこそ防水塗装の重要性は非常に高いわけですね。
デメリットは大きく2つあります。まず1つは劣化が避けられず定期的な塗り替えがどうしても必要となる点です。
経年劣化ももちろんありますが、屋上やベランダなどの床は屋外にあるので雨風や日光などによるダメージに加え、人が出入りするためダメージによる劣化も避けられません。外壁も雨風以外に日光や目に見えない振動などによるダメージを常に受けています。
いくら防水塗装と言えど放置しすぎているとその性能も劣化するため定期的に塗り替えが必要です。
もう1つのデメリットは劣化やヒビ割れの程度によっては対応できない場合がある点です。
屋上やベランダなどの床については防水層の上に保護膜であるトップコートがある2層構造であるため、こまめに点検していれば防水層の寿命を迎えるまではトップコートの塗り替えで対応できるでしょう。
しかし、防水層まで劣化が広がってしまっていたり、床のヒビ割れが防水層にまで届いていた場合などは防水層から施工し直したり、その下の床材から点検・補修を行わなければならない可能性もあります。
外壁についても同様で、ヒビ割れがあまりに大きいと伸縮性がある弾性塗料でも塗膜を維持できないことがあります。
このような状況になると補修など別の工事が必要となるため、状態を見極めて対策を考えましょう。
防水塗装のタイミング
防水塗装を検討するタイミングは劣化のサインが現れたときと耐用年数を迎えたときの2つがわかりやすいです。
主な劣化のサインを以下にまとめました。
- 表面の色あせ
- ヒビ割れ
- 塗装の剥がれ
- コケや雑草などの繁殖
- チョーキング現象(壁や床の表面を触ると手に粉が付着する現象)
上記のサインを見つけた場合は劣化が始まっていますので早めに対策しましょう。特に屋上やベランダの床の場合は劣化が防水層まで及んでいなければトップコートの塗り替えのみで済みます。
劣化のサインが現れる時期とも関連していますが、防水塗装にもそれぞれ耐用年数があります。
防水層の耐用年数は工法にもよりますがおおよそ10年前後、トップコートや弾性塗料は5年前後です。なので、日々の生活の中で劣化のサインがないか確認しつつ、5年ごとに防水塗装の検討を行うのが理想的と言えるでしょう。
防水塗装は専門業者に任せるのがオススメ
防水塗装をDIYで行おうと考える方も少なくありませんが、失敗を避けたいのであればやはり専門業者にお任せするのがオススメです。
工法も様々あり、防水機能をしっかり高めるためには塗りムラがないよう均一に塗装したり、塗料の量に注意するなど塗装のスキルが求められる部分が多々あります。
また、施工箇所の劣化具合によっては、補修などの工事を行ってから塗装する必要があるなど、専門技術も必要となります。専門技術が必要か否かの状態の見極めも素人では難しいですね。
失敗すると逆に住宅の劣化を速めてしまう可能性もあります。失敗したくないのであれば、やはりDIYではなく専門業者に依頼しましょう。
防水塗装は完全自社施工・塗装職人直営のトラスト美装へ
防水塗装は大事な住宅で長く暮らしていくためのメンテナンスとして非常に重要です。
DIYでの施工も可能ですが、前述したように状況によっては専門的なスキルがあった方が良い場合もあるため、基本的には専門業者にお任せするのがおすすめです。
しかし、残念ながら塗装業界は受注のみ行い、実際の施工は下請けや孫請けが行うようなケースもあり、中間マージンによるコストダウンの関係で手抜き工事などのトラブルが発生することも。そのため、信頼のおける業者に頼むことが大事です。
このような現状がある中、トラスト美装はお客様が信頼して塗装を任せていただける体制を整えました。
塗装職人の直営店で、完全に自社職人だけで相談から施工、アフターフォローまで一貫して行います。中間マージンもなく適正な工事費用で施工できるため手抜き工事をする理由もありませんし、お客様側に価格を上乗せすることもありません。
福岡県の筑後市エリアを中心に数多くの塗装工事を手掛けています。建物診断・お見積り・ご相談は無料で承っておりますので、お気軽にトラスト美装へお尋ねくださいませ。